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【ネタバレ】2023/6/17昼夜 舞台『キノの旅Ⅱ -the Beautiful World-』

前作

 

市川ワンマンのブログがまだ書けてない!!!という話はあっちのブログの話なのでひとまず置いといて… 再びこちらのブログで記事を更新する日がやってきました。

ということで!本日は!待ちに待った!キノステ2!を!観に行ってきます!うわあい!٩( ᐛ )و

 

基本的に2.5次元の舞台は原作未読の状態で観ることが多い(=推し目当て)わたしですが、前作で原作ファンとして観る2.5次元舞台の旨味を知ってしまったので、今作はマチソワ2公演とことん楽しませていただきます〜!

 

 

6/17(土)

原作ファンならば、キャラクター名である程度どのストーリーが上演されるのかを察してしまうものですが…SNS上の名前の由来になるほどのシズ様御一行好きとしては、この目で「祝福のつもり」を観ることができると思えば思うほどにうれしくてうれしくて…!会場に向かう電車でサクッと読んだのですが…いやほんとうにたのしみすぎる…あああ…どうしよう…

しかもシズ様を我らがPatchの(※当方は松井勇歩くんのファンです)三好くんが演じられるという時点でマジで期待しかないよね…!しかも「コロシアム」の前日譚である「祝福のつもり」のシズ様なんて…わかってるじゃん…!(まだ観ていません)

 

会場に到着。初めまして!あうるすぽっと!こんにちは!あうるすぽっと

区の施設らしい上品さを会場に入った瞬間に感じて…めちゃくちゃ好きな会場だ!と確信しましたね…!また1ヶ月後にお世話になります!よろしくお願いいたします…!

 

えっと、その、Weプレ先行でチケットを取ったのですが…マチネは最前センターなんですよね…そんなつもりじゃないのに…運を使ってしまった…

 

てかこれ絶対最初「砂漠の真ん中で・b」から始まるじゃん…まあポスターから察してはいたけども…ステージの上の景色が明らかにそれだもん…

 

マチソワおーわり!シズ様ァ…!ありがとうございました…(昇天)

 

 

舞台『キノの旅Ⅱ -the Beautiful World-』

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個人的にいままで観に行った舞台の大半は演者さんがマイクを付けていることが多かったこともあって、演者さんがマイクを付けずにほとんど地声で演じている姿を見て、へええ!めずらしい!マイクなしなんだ~!なーんて序盤に思っていたのですが、まさかマイクがないことによって、ありとあらゆる効果を生み出すとは思いもしませんでした…

「魔法使いの国」で飛行機が飛ぶ前のエンジンの爆音のなかでのエルメスの声の聞き取りにくさ、「仮面の国」で仮面をつけたまま話す民衆の声のくぐもり、「祝福のつもり」でラファとシズ様の立ち位置によって異なる声の距離感などと、マイクを通した声を聞くよりも、その状況下でのリアリティをうんと感じることができた上に、ひとつひとつのセリフに対する声色の解像度がグッと上がったような気がしました。これが…すごく…すごくよかったです…

 

前作に引き続き、終演後の感覚が(プロデューサーさんのインタビューでもありましたが)まさに「キノの旅を1冊読んだときの感覚」とまったく同じでしたね…!

時系列もそのままで、きちんと物語がプロローグで始まりエピローグで終わる時点で、まったくの原作通りなのですが…「魔法使いの国」や「祝福のつもり」などの「キノの旅を舞台化するならチョイスされるっしょ!」みたいなお話だけではなく、「賭の話」などの原作でもブレイクなるようなお話もちゃんと組み込まれることもあって、ストーリーのチョイスだけではなく、その構成までも「キノの旅」を体現しているように思いました。ほんとうに…口絵がないくらいで、今回の上演作品順で「キノの旅」の原作1冊を構成していても違和感がないくらいなんだよなあ…

 

前作同様に、以下は原作片手にちびちび語っていこうと思います。マチソワ間でも原作が読めてしまう電子書籍にバンザーイ!

 

「砂漠の真ん中で・b」

雨のなかでしなやかに美しく踊るキノ。長い茶色のコートを靡かせる様子はまるでドレスを着ているようで…キノが女性であることを表しているようでした…

 

「魔法使いの国」

ほんとうに国の誰ひとりちゃんと話を聞いてくれなかったんだろうなあ…いや聞かずともきちんと伝えようと努力してきたんだろうなあ…と思うほどに、ニーミャが飛行機のことを話しているときの饒舌さと熱量の高さがたまらなかったです…!ついうんうんって相槌打ちたくなっちゃうくらいほどだったなあ…

またそれに対するエルメスのいまにでも「ふーん」と言い出しそうな冷めた表情よ…エルメスって、物であるからこそ、人間が操作しないと動けないからこそ、基本的にぜーんぶ他人事なんだよね…そういうところめちゃくちゃ好きなんだよなあ…

原作を読んでみると…キノの「面白い香りです。なんていうお茶ですか?」といういつものくだりが削られていました。舞台ではお茶を出されていないにせよ、これって「何かをするために」があってこそのセリフなので…もしかして「何かをするために」の舞台化を見越して削られたのかなあ…いや考えすぎだよね…ただの時間短縮だよね…てかその前に「大人の国」の舞台化をだな…いやでもあの2話をセットにしてしまうとカロリーが高すぎるよね…ブツブツ…

キノの「銅像の手前に盛り上がりを作って~」のセリフのあとにぴょこんとジャンプをするエルメス…かわいいにも程があるじゃないか…人間が演じているからこその動きよ…

ニーミャを演じる小口さんの演技が、登場した瞬間にうっかり一目惚れしてしまうほどにどんぴしゃストライクでわたしの好みでした…!「魔法使いの国」ひとつでも「国長の官邸に突っ込んでもいい!」と言ったあとの「…ま、それはともかく~」の余計なこと言っちゃった~!感とか、パースエイダーを撃つ真似をするキノを見たときのセリフの間の開け方とか…ピックアップしきれないくらい「好きです!!!」ってお伝えしたくなるシーンがたくさんありましたね…あと「祝福のつもり」でもシズ様たちが泊まる宿のテーブルなどを準備し終わったあとにやれやれ~とくたびれた演技をしている姿を見たときにはシビれたよね…すこ…

国長が国の人々に銅像を倒すように呼びかけるときの生身から発せられる大声を肌身を持って感じたときには鳥肌が立ってしまいました…!キノからその呼びかけをはじめたのですが、それを横取りしてドバっと塗り替えるような大声で呼びかけていて…まさに国長として物理的にも存在的にも声の大きさを表しているように感じましたね…

 

「仮面の国」(師匠・キノパート)

前述のとおり、登場人物名でストーリーを察することができるにしても、師匠相棒コンビの話はなんだろう…?と謎に思っていたら「仮面の国」でしたね!原作22巻!

顔を背けて話す国民性について偉い人たちが説明するシーンで、偉い人たちが顔を見せないどころか客席に背中を向けた状態で座って、ひとりの偉い人の説明に合わせて腕をモニョモニョ動かす…というように、原作では地の文でサクッと説明されているところを非常にコミカルに表現していて、これぞ!演劇の力!と思いました。いやあ!おもしろかった~!!!

相棒のひと通りの説明を聞いたあとの何とも言えない愛想笑いが…これぞ相棒ってカンジだった…よっ!少し背が低くてハンサムな男!(たぶんほめてる)

師匠がその解決策を説明するときにキャスター付きのテーブルに腰かけて運ばれるのですが…言わずもがなめちゃくちゃカッコよかったです…!てか師匠に関しては前作からとっても美しいのに今作はもっと美しさに磨きがかかっていたような気がしますね…とくに「とても高い物なのですが、物々交換でいいです」と胸に手を当てて言い出した瞬間はまるで彫像のように美しかったです…これ以上美しくなってどうするっていうんだ…!(逆ギレ)

宿に戻ってくるキノを待つエルメスを襲うのは…日替わり!でした!笑 ソワレでは「レディース エンド ジェントルメーン!」という掛け声のあとにティアドロップのサングラス姿のイケイケの三好くんが登場して、エルメスを旅に誘うもののお断りされてしまい、その後なぜかテンション上げ上げのままで舞台袖に捌けていくのですが、なにもなかったようにキノがさらっと登場したので「さっきだれかとすれ違わなかった?」と聞くも「だれもいなかったよ」「夢でも見てたんじゃない?」とまで言われてしまうエルメスでした…!いやマジで役者さんでも吹き出してしまっても仕方がないと思うほどにシュールだったのですが、まったく動じないエルメスもとい辻さんが強かった…これぞエルメスのメンタリティ…!

「仮面の国」がはじまるとわかった瞬間に三好くんがシズ様じゃない役柄でステージの上に立っているのに気づいて(え?シズ様パートは?)と思ったものの、ちびまる子ちゃんでいうところの「後半につづく」ってやつでした!後半につづく!(CV:キートン*田)

 

「保護の国」

このお話で登場する動物とやらは、原作でもさまざまな動物を掛け合わせたような摩訶不思議な生き物だと説明されているのですが、舞台でも目にとてもやさしくないポップな色合いでニチアサに登場するへっぽこな悪役程度に禍々しさを醸し出している生き物がステージの上に表れました…たぶん遊園地とかに現れたらちびっこが泣きだしちゃうやつだ!助けて!ヒーロー!!!

…ふと思ったんですけども、大昔にこの国に人間が住むようになって乱獲されたって話があるってことは、このへんてこな生き物は食べられるってことなのかしら…?明らかに不味そうだけどなあ…

「魔法使いの国」での国長たちもですが、文章で読む分にはそこまで思わないものの、いざこの目にすると「保護の国」の動物たちに対する胸糞感がとてつもなかったです…!ホテルでオーナーのご両親の写真をぐちゃぐちゃにした挙句に、ちょっかいをかけられたときの、師匠の冷た~い表情からジワッとにじみ出る苛立ちには共感せざるを得なかったっすね…

動物を撃ち殺した師匠に続いて「やあれやれ」と続く相棒にきゅんとするのも束の間、ふたりが銃を構えた瞬間に流れる音楽がめちゃくちゃカッコよかったです…!てかこれって前作の「歴史のある国」でも流れていたような気がするのですが…気のせいかしら…

「動物」ではなくなってしまった元動物を殺戮する人々を止めようとするも見て見ぬふりをする警部と巡査を見て、「キノの旅」って文章だとちょろっと皮肉が効いたシーンも、絵や音、そして動きで表現した瞬間に一気にコミカルになることがあるよね~!と思いました。これが科学反応ってやつなんですかね…?

元動物を逃がして、相棒に「師匠。優しいところもあるんですね~」と言われたあとの師匠の「いいえ、いいえ」の言い方がマジで最っ高でした…!2回目の「いいえ」の声色聞きました?あれは完全に思わず笑いがクッとついこみ上げてきてしまったと言わんばかりの声色でしたよ…1回目の「いいえ」との間の取り方も相まって巧すぎるだろ…なにあれ…

 

「賭の話」

冒頭も冒頭に同じクラスの女の子に告白するか否か悩む男の子が登場した瞬間に、そのくだりは分かっていても、タイトルが思い出せませんでした。わたしもキノ旅ファンとしてはまだまだですね…

休憩なし2時間って作品への没入感は生み出せると思うのですが、観ている側としてはお尻が痛くなったりトイレに行きたくなってきたりと集中力がなくなりがちなので、中盤にこの手のさっくりとした軽めの話を差し込んでくださるというのもありがたかったですね…この後の話がすこし長いからなあ…

 

「英雄たちの国」

キノの旅」でも人気の話であることは知っていたものの、正直個人的にはアクション描写で胃もたれしてしまったこともあって、結局「フルート」初出の話という印象で止まりだったのですが、おかげさまでその認識が大きく変わったような気がしました。

いやまあマチネでは己の脳内の奥底にある記憶を辿りつつ観ていたのですが、結局どういう話なのかよくわかっていないな?と気づいた瞬間になにもかも諦めたこともあって、ほとんど原作未読のひとと同じ立ち位置で観ることにしました。ところが、原作をふわっと読んでいるにもかかわらず、1回通しで観てもその旨味というものをあんまり感じることができなくて…

でもこれがきっと原作を読んだことがないガチの初見のひとの感想なんじゃないかなあ、と思いました。わたしはあくまで原作ファンという立ち位置で観にきているために、このような視点でキノステを見ることはないと思っていたので…その点はうれしかったですね…!

原作から少し長めの話ということもあってまあ仕方がないにせよ、舞台にするにしてもアクション描写がやっぱり多いなあ~!!!とは感じましたが、文章だとぺぺっと読み飛ばしていた部分を、キャストさんたちのお芝居だけではなく、舞台装置や効果音なども相まって、2回目でようやくきちんとストーリーを理解するに至りました!舞台がなかったらきっとずっとそのままだったと思うので…改めて舞台化に感謝ですね!ありがとうございます!

以後、原作片手にぽつぽつと。エルメスと別れたキノの描写として「ほんの少し顔は険しくて、ほんの少し笑っているようにも見えた」という地の文があるのですが…いやあまさにそれでしたね…まさにそれだったよ…(うるさい)

背の高い男について「彼のジャケットの脇腹に、血が~」という地の文あるのですが、原作を読み返したいま、これは原作をちゃんと読んでいないと感じ取れない絶妙なラインだなあ~!!!と思いました。この点に関してはマジでちょっと苦しそうに走るくらいなんだよね…これはズルいですわ、ズルいわあ…!(ほめてる)

発煙筒を投げたあとの煙のもくもくとか手榴弾のとても大きな爆発音とか…マジでその辺に関しては舞台だからこそ映えるんだろうなあ~というシーンが盛りだくさんだったなあ…

毎回フルートを肩に掛けにくそうにするキノがかわいかったですね…エルメス!手伝ってあげて!ってめちゃくちゃ思った…笑

 

「仮面の国」(シズパート)

シズ様御一行のお話といえば陸視点の地の文ですが、今作の「仮面の国」「祝福のつもり」では、ときどき陸が講談師のようにその地の文を語る場面がありました。この点に関しては、もっともっとシズ様御一行のお話を舞台で観たい!!!と思うほどにめちゃくちゃよかったです…

前作よりも陸が身体のシルエットがわかりやすい服装ということもあって、より犬らしい仕草が満載でした!脚の組み方に威嚇の仕方、他人に対する様子の伺い方などと、ちょっとした動きひとつでも完全に犬のそれだったなあ…と思えば、スンっと立ち上がって人間のように振る舞うのが「人間の言葉を話すことができる犬」を見事に体現していて…なんというか、ロケット団ニャースみがあったなあ…にゃーんてにゃ!

そして!わたしの大本命!シズ様!お顔の作画としては原作の絵柄にぴったりで(前作はアニメ2期っぽい気がします)(ちょっと砂糖多めというかな)かつ、身体のシルエットと横顔とふわっとした雰囲気が完全にシズ様そのものでした…ありがとうございました…以下シズ様好き好きbotとなります…どうぞご了承ください…

早速ですが「余談だが、シズ様は、これがとてもヘタだった」という陸のセリフとともに首を傾げるシズ様よ…かわいいにも程ってもんがあるでしょうよ…あああ…シズ様のそういうところが好きなんだーッ!!!

「それはわかりません、シズ様」「余計なことをしない方がいいですよ、シズ様」というシズ様のセリフに対する陸の合いの手がやっぱり舞台になるとおもしろみがぐんと増してましたね…!いいぞ!陸!もっとやれ!!!(???)

師匠パートと同様に、シズ陸に仮面を外した表情を見せる群衆たちは客席に背中を向けており、その群衆の間を潜って陸がその表情について地の文のとおりに説明するのですが、当然ながら文章で読むよりもうんと感情が込められていて、とくに原作の見開きと同じようなプロジェクションマッピングとともに語られる「顔……。顔顔。顔顔顔–。」は飛び出す絵本のような躍動感を感じましたね…こりゃあたまんねえわ!!!

この話のチョイスですが、コロナ5類移行でマスクの着用云々のいまにぴったりだなあ…と思ったのはわたしだけでしょうか…少なからず思うことはあるよね…

 

「祝福のつもり」

個人的に、今作の大目玉でした。マジで死ぬほど楽しみにしていました。でもまさか最後の最後にこの話を持ってきてくださるとは…うれしいですね…感無量ですね…!

なんといっても「私の名前は陸。犬だ。~」というお決まりの地の文から始まるというのが、それはそれはもう、シズ御一行好きとしては至高の極みでしたね…ありがとうございました…!♡

シズ様の持っている黒い大きな布バックがあまりにもド長方形すぎてちょっとおもしろかったのですが、刀を収納するのならばそんなもんなんですかね…ときどき陸が首にかけていたのもかわいかった…

わたしたぶん加藤さんの演技もめちゃくちゃ好きなんですよね…師匠は言わずもがな、「英雄たちの国」の背の高い男や射撃場の先生も「祝福のつもり」の警官も、セリフの節々から、仕事からクタクタで帰ってきて早々にグッとビールを飲んだときのような、いまにでも「アサヒスーパードラァイ!」というナレーションが流れてきそうなほどのキレのよさがあって…やっぱりわたしクセとキレがあって味の濃ゆい演技を見るのがマジで好きなんだろうなあ、と痛感しましたね…

あああ…刀を使いながら悪党を倒すシズ様でしか得られない栄養がある…ぱっちだからさ…刀剣男士だからさ…わかってはいたんですけども…いま文章を書きながらでも、どろどろに溶けてしまいそうなほどにあのシーンのシズ様を脳内再生してメロメロになっています…ああカッコよかった…カッコよかった…

鉄くずを収集しにきたラファに対して「来たばかりだから、ないよ」と仰るシズ様の声色がほんのすこしやさしくてえええ…!いやだって「祝福のつもり」のシズ様って…まだ一人称が俺で言葉遣いもまあ荒いじゃないですか…それでもやさしいんだよ…ううう…

ラファがわちゃわちゃと周囲で騒ぎ立てるなかで静かに食事をされているシズ様がそれはそれはもう大変麗しかったです…元王子だけあってすごく食事の仕方に品があるのがめちゃくちゃポイント高かった…なにかを手で掴んでなにかをつけてお召し上がるだけでそれはもう絵画なのよ…(シズ様好き好きbot発動中)またそのときのシズ様の表情がほの暗いのもよかった…これは「仮面の国」を見てからこその対比だなあ…

ラファの「それに、ちょっと恥ずかしいですけど、一応わたしも女ですから……」というセリフで、なにを言い出すのかとヒヤヒヤするように見つめるシズ様が…生々しかったですね…!原作ではこのセリフのときのシズ様の描写がないとはいえ、個人的にはめちゃくちゃ解釈一致でした…

原作でも、わたしを買って!連れて行って!と喚き散らすラファを見かねて、陸に「後は任せた」とひとこと残して締め出すシーンが好きで…これが見れただけで満足だったなあ…!そしてラファが去ったあとにシズ様が扉を開けたときの陸の威嚇よ…ご主人様にも威嚇するのね…!

「議論はなしだ」と陸のセリフを遮る前にシズ様がドンとテーブルを叩きつけるのが…原作では「穏やかに」と書かれていたものの、これはこれで「コロシアム」前のシズ様の荒っぽさがよく表れていると思いましたね…

雪原でのラファの独白については、わたしの持ち合わせているありとあらゆる言葉も使っても薄っぺらい感想になってしまうような気がするので差し控えますが…「祝福のつもり」とシズ様の髪にキスをするラファが…絵になったことだけはお伝えしますね…

言わずもがな、ラファがめちゃくちゃかわいかった…シズ様と階段1段くらい違う身長差に胸きゅんでした…ね…

キノステってたぶん原作ありきの2.5次元舞台でもかなり原作に忠実な作品だと思うのですが…さすがにここまで原作のセリフのままだと、逆にそうではないセリフが浮いてしまいやすいんだろうんだなあ~と思いました。とくに「コロシアム」に行く旨を説明するシズ様のセリフは…エントリーの日付とかちょっと余計だった気がするんだよなあ…まあわたしが原作厨なのがいけないんですけども…すいませんね…原作原作とうるさくて…大抵ほめているので許してくださいまし…

 

「砂漠の真ん中で・a」

砂漠のなかでへとへとのキノの声色がマジでいまにでも干からびそうで…役者さんってすごいなあ~と思いました(小並感)2択に迫られても駄々をこねるキノのかわいさよ…

 

物語を終えたあとに、他のキャストさんたちを舞台袖から呼び出すためにキノエルメスが手を広げるのですが、キノがエルメスのスタンドを外してからエルメスが動き出すのが、最後の最後までちゃんと世界観を尊重しているんだなあ…って思って、原作ファンとしてはうれしかったですね…

 

 

ちっさいバックで観に行ったにもかかわらず、あまりにもたのしくて、終演後に前作今作のパンフを思わず買ってしまい、手に持ったまま帰ってしまうくらいに大満足でした…ありがとうございました…!

次回作こそ「船の国」を…!わたしは雨の中でシズ様のパーカーのなかに入るティファナと、ティファナにぐっさりと刺される三好くんのシズ様を見たいのです…何卒何卒よろしくお願いいたします…!